偉くなれ

2024年12月16日

前回コラムを書かせていただいてから、もう5年以上が経ちます。
有用な情報は、ほかの知識も経験も豊富な運営委員さんに任せて、今回も自分語りになりますが、よければお付き合いください。
孤独な中小企業の、いち情シス・・・?として思うところ。

この5年の間に経営を取り巻く環境は激変しました。
コロナ禍により売上は激減、新規に採用した社員も活躍の場を思うように得られずに退職。
そんな中でも当然、営業は続く。

外出も制限される状況になったとき、「やっててよかった・・・」と思ったのは、東京オリンピックの開催に備えてリモートワークのツールをある程度準備していたことでした。
たぶん、PCNWなどの情シスコミュニティでそうした話題に触れていなかったら、なーんにも準備してなくてもっと焦ったことでしょう。
当初の目的とは違いましたが、結果オーライでした。

ただ、そうしたツールや管理するデバイスが増えることがこの5年の間に結構あり、いよいよアップアップし始めた兼任情シスですが、コロナ禍で大打撃を受けて到底人的支援も望めません。
20年以上使われ続けている業務用ソフトも、取扱い商材の変化や取引の拡大もありさすがに現状のビジネスにフィットしない部分が増えてきたり、情シスとしてかかわらないといけない課題も山積みで、どうすりゃいいのさと迷う時間ばかりが増えていきます。

とにかく現状をなんとか変えていかなきゃということで、社長に「システム管理ひとりでしんどいです」と告白したところ
「わかるけど情報システムだけじゃなく、社内のあらゆるシステムを(非ITの分野も)管理してもらいたい」
と、さらに仕事が増えました。なんでやねん!
とはいえ元々そういうポジションに移行しつつもあったので当然の流れではありますが、管理する範囲が明確に広がって、肩書はちょっと「偉く」なりました。
前回も書きましたが、情シスとして”自分の有用性を証明せよ” という、PCNW大会で聞いたフレーズをその後も実践してきたのがいい感じに作用したのでしょうか。

「正しいことをしたければ、偉くなれ」とは某ドラマの名セリフですが、ちょっと偉くなって決済できることも増えたので、IT資産管理ツールの導入を進めたり、セキュリティ対策のアレコレを入れてみたりと仕事は増えたけど裁量権を得られたことはよかったと思っています。サブスクで使えるツールが増えたこともあり試せるものは試したい。

そして今後の企みとしては、いよいよ「情シスの外注」を視野に動いていければいいなとぼんやり考えており・・・
自社の業績が回復し、十分な予算を得られたら、このコミュニティで出会った情シスの先輩方に「IT顧問」をお願いしてみたりとか、面白いかも。

行 純志 清水産業株式会社
社長室室長 兼 システム管理課

アラフォーから社内情報システム部門を兼務スタート、現在は社長室室長として経営企画・財務・情シス・いろんな事務局と、雑用をこなす、「THE・中小企業の総務」として日々奮闘中。
趣味はアカペラと詩吟とワイン。

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