クライアント管理勉強会の座長を経験して

2021年10月22日

長く続いた緊急事態宣言がやっと解除され、なんとなく明るく賑やかなニュースが増えた気がします。

これから紅葉が見ごろとなる観光シーズンを迎えることですし、落ち込んだ経済も少しずつ息を吹き返してくれるといいのですが…。

さて、このコロナ禍の1年半で、働き方が大きく変わった方も多いのではないでしょうか?

以前は、「働き方改革」が叫ばれてもなかなか実施に踏み切れない企業が多かったように思います。しかし、このコロナ禍で否応なしに在宅勤務が増え、それに対応するためのIT環境の整備に翻弄された情シス担当も多かったのではないかと思います。

このあたりの対応状況については、コロナ禍での勉強会や今年7月に開催したPCNW大会2021でも取り扱いました。

この大会時のアンケートで、私が個人的に関心を持ったのは、情シス担当者のモチベーションの変化です。
コロナ禍における急激な環境変化の中にあって、情シス担当の方の負荷は当然以前よりも増えていったかと思います。無理難題も以前にもまして増え、多くの方は疲弊し、モチベーションも下降しているのでは…と、私は考えていました。

しかし、「モチベーションが下がった」と回答された方は約2割程度に留まりました。

思ったほど下がっていなかったことに少しホッとし、そして勇気づけられました。

今回の件で、改めて情シス担当の価値が見直されたり、新たな挑戦を行う機会を得たりしたことが、モチベーションの向上に繋がっていたようです。

事実、そのようなアンケート回答も数多く見受けられました。



<PCNW大会2021 投影資料より抜粋>

ただし「モチベーションに変化なし」と回答された方も多かったようです。これは、前述のモチベーション向上の内容と、先の負荷の増大が相殺されてしまった結果なのかもしれませんね。
どちらにしても、今後、情シス担当に対する期待は益々大きくなっていくと思います。モチベーションを少しでも高く維持し、さらに活躍されることを期待しています。

さて、今年のPCNW大会 2021での勉強会報告と座長対談を以て、私の座長としての仕事は一区切りとなります。思い起こせば、2014年7月よりクライアント管理勉強会の座長を任され、実に7年もの間担当していたことになりますが、過ぎてみればあっという間だった気もします。

そこで、対面で勉強会を行っていた頃の苦労話…というか思い出話を少し。

私が座長になったのは、運営委員になって間もない頃の年間計画会議。
前任の座長が長い間ご担当され、そろそろ次の方へ…という流れの中、候補者としてお名前の挙がった方が「業務都合上でやれない」と次々と辞退され、はじめは候補ではなかった私が座長を引き受けることになりました。当時は「本当に出来るのか…」と、とても不安であったのを覚えています。

この頃の勉強会は、20名前後を集めた対面式で、座席はロの字型でした。

勉強会は三部構成で、第一部で講師の方にお話いただき、第二部で講師への質問も含め参加同士でのお悩みディスカッション、第三部は自由参加の懇親会という流れでした。

第三部で盛り上がった勢いで有志を募り、勝手に第四部と称して近くの居酒屋に飲みに行くのが定番でもありましたね。

コロナ禍のこの状況では、昔と同じようには出来ないとは思いますが、それでも少しでも早く以前のような状況に戻ってほしいものです。

座長として苦労するのは、何といっても第二部のお悩みディスカッション。ここでの進行の仕方と話の盛り上げ次第で、次の勉強会の集客にも影響しうる重大な場面でもあります。
はじめに、参加者による自己紹介を行い、そこで出た質問をベースに話を盛り上げて行く。
基本的には、一人に一言は話していただき、それらをベースに何か役立つ情報を持って帰っていただこうというスタンスでした。

しかしながら、20人前後の自己紹介や講師に対する質問を、その場で覚えて仕切っていくのは、実は結構大変な作業なのです。
私の場合は、事務局が用意してくれた座席表を活用していました。この座席表の余白にメモをしておくことで、顔と名前も一致させやすく、後で話題を振るときにかなり役立ちました。

自己紹介が終わり、フリーのディスカッションになって困るのが、話題の選び方と振り方。話題が多く盛り上がっているときは良いのだけれど、話題が途切れ誰の手も上がらなくなった時に、どのような話題を、誰に振っていくべきか…というのがかなり悩ましい。

私がよくやっていたのは、発言が無い方・少ない方へ、少し無理やりになってでも話題を振って、とにかく何かしら発言していただく、ということを心がけていました。

振った話題に沿う意見が返ってこなくても、その方が聞きたいと思っていたことを発言いただくことで、そこからまた議論が盛り上がっていく…ということも何度かありました。

現在は、オンライン形式での勉強会が続いていますが、いずれは対面式の勉強会も復活することでしょう。

対面式の勉強会に参加された折りには、座席表などをうまく活用し、講師以外にも意見を聞いてみたい方を見つけてはどうでしょう。そして、ディスカッションやその後の懇親会の場で、そういった方と意見交換をすることで、勉強会をより有意義なものにしていただければ嬉しいですね。

この7年間の座長としての経験を通じて、私自身のディスカッション進行の技術も少しは向上できたかなと思います。
横からただ見ているのと実際に自分で行うのとでは、やはり大きく異なります。何よりも、前面に出て議事進行をするという度胸は、経験の中で格段に培われたと感じています。
皆さんも、もし機会があれば、一度は座長を経験されてみてはいかがでしょうか?

末筆となりますが、講師を引き受けて下さった方々、勉強会にご参加いただいた皆さん、事務局含む運営委員の皆さんに、改めて感謝をお伝えしたいと思います。ありがとうございました。

それではまた、勉強会でお会いしましょう。

<お断り>
本稿の内容は著者の個人的見解であり、所属企業及びその業務と関係するものではありません。

下原 隆徳 キヤノンITソリーションズ株式会社
管理本部 情報システム部 ITインフラ課

1984年4月 OA機器販売会社にアプリケーションエンジニアとして入社。食品卸や酒販卸の販売管理を中心としたシステム構築に従事。

その後、何度かのM&Aを得て、2008年4月より、キヤノンITソリューションズ株式会社 管理本部 情報システム部ITインフラ課 課長に就任。主な業務として、社内ITインフラの運用管理とPC・ソフトウェアの管理、IT関連ルールの整備などに従事。

2021年1月に課長職を外れるが、同部門に留まり引きつづき同業務を担当。

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