2017年11月24日
2017年11月24日
先月(10月)下旬に、この会の常連さん(情シス管理者)を中心とする仲間達と甲州のワイナリーやウイスキーの工場見学に行かせていただいた。
台風が近づき、時々小雨のふる中、南アルプスの中腹から望む雲海の中の甲府盆地や、紅葉の始まっている南アルスプスに靄の掛かった風景は幻想的で神秘的なものを感じた。
ワイナリーでの葡萄畑はどことなくヨーロッパの雰囲気も感じられた。
このような雰囲気の中で、ここにいかなければ飲めない特別なワインやウイスキーを堪能してきた。都会の喧騒と普段の業務を離れ、心身ともにリフレッシュできた。
先日のこのコラムに投稿されているサントリーパブリシティサービスの吉田氏の尽力のお蔭である。改めて感謝を述べておきたい。
この会に、参加していなかったらこのような機会を得ることは無かったのではないかと思う。
このような小旅行は別としても、各社の情報システムの担当には、もっと社外に出て行っていろんな情報を吸収するとともに、いろんな方とお話をすることを奨めたい。
社内システムの開発やその保守の為に社内に籠りがちな情報システム担当ではあるが社内にいるだけでは、やはりいろんな意味で技術力は落ちてしまだろうし、ストレスも溜まってしまうと思われる。
そんなとき、まさに『社外に、出かけよう!』と言いたい。
今や、インターネットを初め社内ネットワーク環境やPCなどのIT環境は、電気やガス、水道など同等に重要なインフラとなり、動いていて当り前となっている。トラブルがあれば、情報システム担当にクレームがやってくる。情報システム担当に直接的原因があることは少ないだろうが、そんなことはお構いなしで、クレームはやってくる。この対応を行っているのみでは、「責めのIT」、つまり、責められている情報システム担当で終わってしまう。
当然ながら、日々の運用や監視の強化、トラブルが起きた時の速やかな対応など、今あるシステムのお守りはそれなりに重要な業務ではある。
だからといって社内に籠っているのみでは、「責めのIT」から脱却はできない。
先のクライアント管理勉強会の講師をしていただいたパナソニック映像の中山氏は社内で新しく働き方改革に向けた取り組みが始まるにあたって、情報システム担当に相談も来ないのでは、あまりにも寂しく感じると言われていた。私もまったく同感である。
そうならないために、事前に各種の展示会やセミナーなどに参加し情報を集めて働き方改革に必要なITツールの情報を集めておられたという。そして、社内で検討が始まる時は、まずITに相談に来てもらえる下地を作っていたとのこと。
このようにして社内で何か検討するときに、まずは、情報システム担当に聞いてみようという風土を作って行くことが重要である。頼られる情報システム担当を作っていくことで「責めのIT」を脱却し、『攻めのIT』へと成長させていくことができるだろう。
経営の視点から見ても、単なるコスト以上の何かプラスαを生み出すことができる組織または担当と見てもらえるようになるのではないだろうか。
そのためには、まず、社内から外に出て社外の空気を感じて欲しい。そして、できれば、知識詰め込み型のセミナーでなく、是非、PCNWのようなお互いの意見交換ができるセミナーや勉強会への参加を行って欲しい。
自分の思いを語ることで、自分自身の考え方も整理できていくし、新しい発想や発見も生まれ来るかもしれない。
気の合った仲間が出来れば、先のような小旅行でリフレッシュもできるかもしれない。
このPCNWの会が、その一助になれば運営委員のメンバーの1人としても、嬉しく思う。
そう、まずは、出かけよう!
<お断り>
本稿の内容は著者の個人的見解であり、所属企業及びその業務と関係するものではありません。
下原 隆徳 |
キヤノンITソリーションズ株式会社 管理本部情報システム部ITインフラ課 課長 |
1985年4月 OA機器販売会社にアプリケーションエンジニアとして入社。食品卸や酒販卸の販売管理を中心としたシステム構築に従事。
その後、何度かのM&Aを得て、2008年4月より現職。主な業務は、社内ITインフラの運用管理とPC・ソフトウェアの管理、IT関連ルールの整備。
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