自作PCが誘うイザナウ思い出 歳とったな~!

2019年5月22日

昨年末から年始にかけての休暇中、自宅用PCを自作しました。以前は4~5年に1回程度の頻度で自作していたのですが、先代の自宅用PC(これも自作)が、Windows 10環境でも機嫌よく動作していたので、実に 8年ぶり?の自作でした。

ただ、「4Kモニター対応」が主目的だったものの、肝心の4Kモニターは、予算が足らずに購入見送りとなりました(無念!)

年末年始休暇の大半をかけた「作業」となっただけに、数え切れない程の「」がありました。代表的な「」は

(1)UEFI BIOS メニューの森で迷子。
→どこに、あのメニューがあるの??

(2)Windows 10 回復パーティションって?
→Microsoft の標準インストーラを使っているのに、なんでシステムドライブの先頭に回復パーティションがくるの!?

(3)M2.SSDの速度を体感
→ 256GBのchkdsk(フリースペースも実行対象)が、約 3分!

といったところです。「手が入らない!」「ケーブルが届かない!」等、細かい「」は、数え切れない程でした。

おかげで、「ハードウェアも、実際に触って動かしてエラーメッセージと格闘してみないと、本当の使い勝手は理解できない」という至極当たり前の事を再認識できました。また、ハードウェア最新動向に関する勉強不足/認識不足も思い知らされました。
特に、SSDのパフォーマンスを実体験した結果、最近のIDCではストレージのSSD化が進んでいるという事と、SAP HANAの様に、インメモリコンピューティングが脚光を浴びている理由を、よ~く理解できました...

といった内容(枠組み)で、原稿をまとめようとしていたのですが、電源ONで直ちに起動され、ハイビジョン動画を軽々と再生している新しいPCを触っていると、はるか昔の事が思い出されました。歳ですね。

人生で初めて「コンピュータ」という物に触れたのは、学生時代の演習でした。割り当てられた課題(どんな課題だったかは、忘却の彼方)を解くため、FORTRANのプログラムを作成して実行させたのが「コンピュータ」との出会いでした。

当時使えたコンピュータは、FACOM 230-38。ディスクサイズの記憶は無いのですが、主記憶は 1MBしかなかったと...但し、図体だけは大きく、エアコンの効いた「(学科の)計算機室」にドンと鎮座していました。
加えてFACOM 230-38は、学科のメインコンピュータとして各講座のミニコン(例.PDP-11、U200等)とオンライン接続されていました。当時は、LAN(TCP/IP) など無かったので、接続用プログラムは殆ど全て学生の手作り!という状態でした...

こんな環境で、学生たちから次々と投入されるプログラム(主として数値解析プログラム)を処理していたのです。
有限要素法、高速フーリエ変換(仲間内では、低速フーリエ変換、あるいは、鈍足フーリエ変換と呼ばれていました)SSL(Scientific Subroutine Library です)、ADSL(Analog Digital Simulation Language です。念のため)、動的計画法 等々といった言葉だけが、記憶(の片隅)に残っています。

「■■(=学生の名前)が実行させとるプログラム、まだ終わらんぞ!解の収束判定条件、間違ってへんか?」
「間違えてない筈やけど...」
「なら、解が発散してへんか?発散した時の計算打ち切り条件、ちゃんと入れてるか?」
「発散し始めたら、即計算をやめる筈やけどな~あ!振動したときの計算打ち切り条件、抜けてたかも!」
「邪魔やからKILLするぞ!」
「しゃあないな~~」

などという会話が、四六時中、メインコンソールの前に群がった学生間で交わされていました。卒論の締め切りが迫ってくると計算時間の長いプログラムは目の敵にされ、油断すると 即ロールアウトされていました。
私の卒論用プログラム(有限要素法を使っていた筈)も、時間と資源を食うので、特に目の敵にされました。

他方、年末年始で組み上げたの自宅用PC。スペック(概略)は以下の通りですが

チップセット :H370
CPU:Core i7 8086K Limited Edition
メモリ:DDR4 PC4-21300 16GB × 4
グラフィック:NVIDIA GeForce GTX 1080 8GB
ストレージ:M.2 SSD 256GB × 1 + SATA SSD 1TB × 2 


大昔、学会発表用のデータを作成するため計算機室に泊り込み、徹夜で実行させていたあのプログラム、今、このPCで実行させたら、あっという間に終わるのではないかな~。あの図体(一部屋占有、大学の設備!)が、この箱(両手で持てる、自分で組んだ!)に敵わないのか...

「日進月歩」から「秒進分歩」、猛烈な勢いで発達してきたコンピュータ、この先、どんな風に変わっていくのでしょうか?我々がこれまで相手にしていたのは、あくまでも「ノイマン型」でしたが、これからは「非ノイマン型」も相手にしなければいけなさそうです。
さらに、プラットフォームも「量子コンピュータ」などという物が実用化されそうだとか。

これからの「運用管理」ってどうなるのやら。 いや、その前に、人間の役に立つように進歩して欲しいな~
間違っても「火の鳥【未来編】」(手塚治虫)みたいな事にはなって欲しくないな~
今年の10月で、会社員としてのキャリアを終えるロートルからでした。

<お断り>
本稿の内容は著者の個人的見解であり、所属企業及びその業務と関係するものではありません。

小玉 稔 株式会社PFU
IT統括部 インフラ推進部

1954年 9月生まれ。大学卒業後 7年程、某エレベータメーカで生産技術部員として勤務した後、現所属会社の前身である PANAFACOMに入社。フィールドSEとして、ユーザサポートやエンドユーザ向け業務用システム開発プロジェクトに従事。
その後、社内システム(社内SE向けシステム)の運用担当に転じ、現在に至る。FORTRAN、 COBOL、 PL/1で教育を受けた世代。

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