「棚卸し」から見えてくるIT投資(ヒト)の重要性

2017年4月21日

一人情シス・兼務情シス・情シスメンバーの皆様、お仕事お疲れ様です。
多くの法人様で期が変わったかと思います。
皆さんの会社では、部署や仕事内容に変化はありましたか?

今回のお話のテーマは「棚卸し」です。
と言っても在庫や設備・機器類の話ではなく、仕事の棚卸しです。

自社の話で恐縮ですが、2016年末から2017年度の自社のシステム強化に向けて、情シス担当者の業務の見直しとメンバー追加の検討を行っていました。
「新しいサービスを追加しなければ競争に勝てない/社員の作業量が上がっているから効率化を進めたい/受注ボリュームが増えているからシステムの強化を図りたい…」
基本的な社内のPCやネットワークのサポートは社員の増加に比例して増えていますし、自社の基幹システム(とその担当者)に対する要望は増える一方です。

そこで、まずは業務の棚卸し。
これまでは「とにかく忙しい廻らない」で終わってしまっていましたが、忙しい理由が明確にならなければ、お金もヒトも投入して貰えるなんて事はあるはずもありません。
そもそも要員は足りているんだろうか?足りていないとすると何のタスクに対して足りていないのか、無駄な作業を行っていないか…
自分達は日々どんな仕事をしているのだろう?って洗い出しをしてみました。

改めて並べてみると、自分も含めメンバーはなかなか多岐に渡り複雑な作業をしています。

  • タスクマネジメント
  • WEB(コーポレート)ページ管理
  • 商品企画
  • 問合せ対応

    外部からの問合せ
    社内での問合せ・調査対応

  • 自社システム開発

    自社ニーズの取りまとめ
    利用者(外部)ニーズの取りまとめ
    開発物の検証とリリース管理

  • 自社システム管理

    インフラ/運用監視
    コールセンターシステム管理
    拠点内・拠点間ネットワーク管理

  • データ分析・検証
  • セキュリティ対応
  • 公的規格審査対応
  • 営業サポート

    営業同行(自社システム説明)

…その他にも、自社特有過ぎてあまり書けない(支障がある)作業なんかもあったりします。

洗い出した作業を、誰がどれだけの時間を掛けてこなしているかをプロットします。
勿論、無駄が無いかも確認。
更に、これから見込まれるタスクとその想定ボリュームをプロットしてみました。
案の定、現時点でも時間が掛けられず進んでいないタスクがあったり、予定していても充てる要員の目処が立っていないタスクもあったり。
これまでのところ、この作業を作業者3人+管理者1人でこなしてきたんですが、いよいよ破綻をきたしている実態が明確になりました。

まとめた資料を持って、経営層と交渉。
多少の手間と時間は掛かりましたが、経営層も「何となく気づいていたけど、こりゃマズイな」って話がまとまって、何とか今期要員投入の話が進む事になりました。
やっぱり見える化って大事ですね。

でも気付いた事は、本題は見える化では無いという事でした。
ヒトに対する投資もIT投資ではないか、という話です。

IT投資というと、短絡的に機器やソフトウェアの購入とか維持、だと考えてしまう事が多いと思います。しかし、情報システムを維持し改善し運用していく要員を確保する事も重要なIT投資じゃないでしょうか。特に、考え創造する事はまだまだヒトにしか出来ない仕事ですし、考える事が出来る要員を育てるには時間もコストも掛かります。
仕事の棚卸しを通じて、つくづくそんな事を考えました。

皆さんも毎日の業務に忙しく追われてしまっているかもしれませんが、時間を割いてでも棚卸しをしてみる事も大事じゃないでしょうか。
忙しさを軽減出来るきっかけになるかもしれませんよ。

<お断り>
本稿の内容は著者の個人的見解であり、所属企業及びその業務と関係するものではありません。

大石 英 株式会社キャッチボール

1965年7月生まれ。大学時代は考古学専攻なのに、バブル期のトレンドに乗って地元のシステムベンダー入社。
就職して一度の転職も無いのに、受託開発・社内開発・営業・企画等と社内をうろうろし、勤務先も地元・東京を行ったり来たり。
いつの間にか新規事業開拓のM&Aメンバーとなり、M&A先のシステム担当者として今に至る。

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