パンデミックを想定した情報システム部門のBCP(事業継続プラン)を検討する

2009年9月18日 第1回 システム部門実務分科会(大阪)
日時: 2009年9月18日(金)14:00〜18:00
会場: 大阪丸紅ビルB1F A会議室
住所: 大阪市中央区本町2-5-7  >地図
TEL: 06-6125-2161
会費: 無料
定員: 20名
参加資格: 企業のシステムご担当者様 及び ご関係者様

※定員になり次第締め切りとさせていただきます
※応募者多数の場合は、システム管理者様を優先とさせていただきます
※原則として第二部までの退席は不可とさせていただきます
テーマ:

パンデミックを想定した情報システム部門のBCP(事業継続プラン)を検討する

内容: 今春、国内初の新型インフルエンザ患者が見つかり、その後、3人の死亡が確認されました。現在の新型インフルエンザは弱毒性ではありますが、それが強毒性に変異する危険性もあり、予断を許さない状況です。
パンデミックの特徴は、危機な状態が長期間にわたること、社員や家族の生命が脅かされ業務継続が難しいこと、社会全体に影響が発展する可能性もあるなど、従来のBCP(事業継続プラン)では捉えきれない側面を持っています。
情報システムについても従業員の状況を把握しながら、各企業はどのように業務を継続し、どの事業を自粛するのかについて、BCPを検討する必要があります。

第一部:ご講演
    講師:帝塚山大学 経営情報学部 教授 博士(国際公共政策)
    公認システム監査人 高瀬 宜士 氏

第二部:パンデミックを想定して事前に導入しなければならないIT対策は?
    ※ディスカッション形式による情報の共有と対策の模索

第三部:「ベテラン情報システム管理者による」システム部門実務Q&A
    ※懇親会形式によるフリートークです。
    ※皆様の業務ネットワークの拡大、情報交換の場にご活用ください。

講演者・座長 感想

小玉 稔 氏 システム部門実務分科会 座長 小玉 稔 氏
PFUライフエージェンシー株式会社 ITサービス事業部

分科会の運営自体は、他分科会の座長も務めていらっしゃる高瀬先生+柳原さんという、大御所お二人の強力なサポートのおかげでなんとかスムーズに行えました。高瀬先生の講演内容は具体的で分かり易かったので、出席者各位は「リスク」を改めて認識できたと思います。N95マスクの実物配布を始めとして、「リスク」に立ち向かうための必須アイテム提示は、特にインパクトが大きかったと思われます。私なりに行った事前準備の段階では以下の事を考えていました。

1.テーマが非常に大きいので、まともに取り組んだらとてもじゃないけど時間が足りない!
2.BCP 、BCM とは? について、当日議論を行う余裕は無い筈なので「現実的」な議論を行う方が良いのではないか?
3.「出席者各位の問題意識がどこにあるか?」をできるだけ早く把握し、ディスカッションの範囲を絞り込んだ方が良いのではないか?
4.とはいえ私の力量で出席者各位の問題意識を、その場で集約するのは不可能。
5.ならば「とにかく今からでもできる事には、こんな事もある、あんな事もある。」という方向に議論をもっていければ良いのでは?

事前に準備しておいたトーク(オープニングトーク?)で何とか「出だし」は無難にクリアしたのですが、後の展開はヒヤヒヤの連続でした。 常連メンバー各位のサポートがなければどうなっていた事やら...。「図上演習」「C4I システム」「ダメージコントロール」といった私の得意な方面(?)に議論を誘導できれば... と密かに考え、準備をしてはいたのですが,残念ながら,果たせませんでした。しかし,第二部終了時点で「ハザードマップのノリで自社システム管理者(複数)の居住地と通勤経路を白地図に記入し、『見える化』してみて下さい。リスクの一端が認識できます。」と申し上げました。この一言だけは,出席者各位から相応の反応がありました。ですので、新米座長として、ディスカッションをうまく誘導できたか?という点は、100点満点で60点程度でしょうか。

高瀬 宜士 氏 講演者
帝塚山大学 経営情報学部教授 博士(国際公共政策)・公認システム監査人 高瀬 宜士 氏

新型インフルエンザの影響は、現在のところ、多くの企業では深刻な事態にはなっていませんが、今後、急速に悪化することが懸念されます。
今から対策を実施して、来たるべき事態に備える必要があります。まず各人が自分がかからないようにするためにはどのような対策が必要なのか、また、家族で患者が出た時にどのように感染拡大を防ぐか、その方法を知っておくことも重要です。企業側としても、マスクの備蓄や配布だけでなく、従業員教育を含めた総合的対策の実施が重要です。今回の分科会では各企業での取り組み状況の情報交換を行い、大多数の参加者から参考になったとの感想を頂戴し、嬉しく思います。